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【実例3選】「外構が打ち合わせと違う・・」トラブルが起こる理由と対応策を紹介

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外構工事が打ち合わせ通り進むのか不安。トラブルが起きた時の対応策を知っておきたい。

実はトラブルが多いと言われる外構工事。ミスが起こる原因と解決策、失敗しないためにできることを紹介するよ。

この記事のポイントまとめ

  • ミスの原因は計画と現地の確認不足
  • 打ち合わせと違う外構工事の実例5選
  • 違っていたら諦めずにやり直しを依頼
  • 打ち合わせで失敗しないための対策

この記事を書いている人

この記事を書いている私は、外構工事をプラン提案〜工事まで行うエクステリア専門店で働いていました。

庭づくりの相談からお引き渡しまでを担当プランナーが中心になり、ほぼ全ての工程に携わるスタイルでしたが、それでも「打ち合わせと違う」は発生しました。

「打ち合わせと違う」が起きてしまった、その原因と対応策について体験談を交えながらまとめました。

ミスが起こる原因は主に3つ

要望を伝えて、何度も打ち合わせを重ねたにも関わらず、なぜ外構工事のミスが起きてしまうのでしょうか?

主な原因は、以下の3つが考えられます。

  1. 打ち合わせ内容が残っていない
  2. 計画図面が分かりづらい
  3. 現地の測量不足

外構工事のミスは未然に防げます。ミスが起こる原因を事前に確認して、打ち合わせに臨んでいきましょう。

1.打ち合わせ内容が残っていない

打ち合わせ内容が残っていないと、間違いに気付くのが遅くなります。工事後に「あれ?なんか違う?」を起こす原因になってしまいます。

外構工事は人生で何度も経験することではないため、知識が全くないという方は多いはず。そのため、口頭での打ち合わせはとても難しいです。

カーポートやフェンスなどは商品によって仕様が少しずつ異なり、小さく記載されている注意点まで細かく確認しなければいけません。修正が何度も発生することも少なくないため、打ち合わせ内容が残っていない状態で進めてしまうと、思わぬミスにつながってしまいます。

2.計画図面が分かりづらい

外構計画の提案は主に以下の3つ。

主な外構図面

  • 平面図(上から見た図)
  • 立面図(横から見た図)
  • パース図(立体イメージ図)

業者のスタイルや提案される内容によっては平面図のみということもあるでしょう。しかし、平面図のみで完成形を確認するのが難しく、工事後に希望が通っていなかったことに気付くという可能性があります。

近年では、立体の3Dパース図を出力できる外構専用CADを導入する業者が増えています。ボリュームが大きい外構工事ほど、パース図の確認がおすすめです。

3.現地の測量不足

ミスが起こる原因の3つ目は、現地の寸法や高さの測量不足です。

確認不足が起きやすい場面は以下のとおり。

  • 汚水桝や量水器の位置が確認できていない
  • 室外機など住宅設備を正確に測っていない
  • 土地の傾斜(高さ)を正確に測っていない
  • 住宅図面と現地の誤差を確認できていない

※玄関ポーチの位置はとくに要チェック!

上記のような現地の測量不足が発生すると、現場で調整するという行程が発生します。

「こうした方が良いだろう」

「仕方ないから移動しよう」

施主様に確認する余裕がないままに工事が進んでしまうことによって、打ち合わせとの違いが発生してしまいます。

ポイント

  • 口頭での打ち合わせは難しい
  • 完成イメージがないとミスに気付けない
  • 現地での確認と打ち合わせも大切

外構の知識を新たに身に付ける必要はありません。完成イメージを分かりやすく提案してもらい、現地打ち合わせを行えば多くの外構工事のミスは回避できます。

外構工事はトラブルだらけ?

外構工事はトラブルだらけ?

住宅と外構工事はセットで考えられる方も多いかもしれません。しかし、住宅と外構には明確に大きな違いがあります。住宅設計は国家資格である2級建築士の資格が必要なのに対し、外構設計には資格が要らないということです。

とは言え、ブロック塀など法律に定められた基準に沿って施工する義務があります。資格が不要だからいい加減な工事をする業者はいませんが、得意不得意による知識のかたよりや経験不足の可能性は十分に考えられるでしょう。

私も毎日のように先輩に指導を受けながらプランナーの仕事をしていました。現場の職人さんや周りのスタッフのお陰で大きなトラブルに発展することはありませんでしたが、たくさんの人に迷惑をかけてしまった経験があります。

メモ

1級エクステリアプランナーの合格率は37.6%(2021年)、受験に必要な保有資格や実務経験が求められるため、プランナーを見極めるひとつの基準になります。

打ち合わせと違う実例3選

外構が打ち合わせと違うが起きる理由と対応策について

外構工事は、事前にしっかり打ち合わせを行えばミスを防げます。しかし、打ち合わせを十分に行っていたのにも関わらず「打ち合わせと違う」が起きてしまった実例を紹介します。

実例①外構フェンスの素材が違う

境界フェンスとして選んだのは人工木の板張りフェンス。現地で色合わせをして最終確認したにも関わらず、工事で別色のフェンス板が設置されてしまいまいした。

ミスが起きた原因

フェンスメーカーとの発注確認ミス。材料が間違って送られてきたにも関わらず、間違いに気付けないまま実際の工事まで進んでしまったのが原因。

どうやって解決した?

フェンス板の取り替え(工事のやり直し)を実施。打ち合わせ通りの材料で工事を終えました。

実例②ウッドデッキの向きが違う

ウッドデッキの床板の「向き」が打ち合わせと違う工事がされてしまったケース。「室内のフローリングと同じ横向きにすればリビングの延長になって広く感じられますよ!」と提案したのにも関わらず、縦向きで設置されてしまいました。

ミスが起きた原因

ウッドデッキ施工会社への発注ミス。ウッドデッキは基本的に「手間や材料費がムダなく設置できる」を優先して設置されるため、横か縦の希望は理由と共に事前に伝えなければいけませんでした。

どうやって解決した?

実は、お客様は言われるまで気付かれていませんでした。工事代金の値引きで納得していただき、やり直し工事はなしで引き渡しを終えました。

実例③柱の位置が違う

パーゴラの柱位置が違うケース。先輩プランナーから聞いた実例です。カーポートやサイクルポート、テラス屋根など、柱の位置は外構計画でも重要になる部分です。

ミスが起きた原因

現場の判断による工事変更が起きてしまった。打ち合わせ内容は伝わっていたが、現場で不具合が発生し、位置が変更されてしまった。

どうやって解決した?

打ち合わせ通りに工事をやり直し、無事に引き渡しを終えました。

外構工事は住宅ほどの規模はないものの、多くの人が関わって工事が進みます。工事ミスやトラブルが起きてしまった時のために、打ち合わせ内容はいつでも見返せるように保管しておきましょう。

「打ち合わせと違う」が起きてしまったら

外構工事が打ち合わせと違った時の解決策3選

「外構が打ち合わせと違う」が起きてしまったら、諦めずに交渉をしていきましょう。業者にとっては赤字になるかもしれませんが、個人の財布と会社の財布は全くの別物です。

「強度は大丈夫です。」など、問題をすり替えて引き下がらないために、打ち合わせと違う工事をされてしまった時の解決策について紹介します。

解決策①やり直しを依頼する

一番の解決策は、打ち合わせ通りに工事のやり直しを依頼すること。打ち合わせと違う場合、値引きをしてでも現状渡しにしたいのが業者の本音です。

値引きされてラッキー!となれば良いですが、「納得いかない」「〇〇だから希望したのに」という状況であれば諦めずに交渉をしていきましょう。「〇〇までには工事代金をお支払いしたいので」という引き渡しのゴールを業者側に提示するのも有効です。

解決策②返金依頼をする

外構工事のやり直しで見た目や強度に不具合が発生する場合は、返金依頼をして他の策も考えていきましょう。

例えば、コンクリートに埋設されているカーポート柱は、地面に深く埋設されているため、やり直し工事が大規模になります。柱の位置を変更すると、やり直しをした場所から亀裂が入りやすく見た目が悪くなってしまう可能性があるため、注意が必要です。

解決策③他の業者へ依頼する

トラブル解決が難航してしまい、業者との信頼度が落ちてしまったら他の業者へ解決策を相談する方法もあります。ただし、業者間は横でのつながりもあり嫌煙される可能性もあるため、工事中の依頼は慎重に行うようにしましょう。

返金などで解決したら、他の業者へは改めてリフォーム工事としての相談をするとスムーズです。

打ち合わせで失敗しないためにできること

打ち合わせで失敗しないためにできること

ミスやトラブルが発生しないためにも、打ち合わせで失敗しないことが大切。ハウスメーカーや営業、設計、職人など間に入る人が増える場合はとくに注意が必要です。

以下に打ち合わせで失敗しないためにできることを紹介しますので、ぜひ外構依頼の際の参考にして下さい。

1.打ち合わせ内容は文書で残す

打ち合わせ内容は文書で残すことが鉄則です。複写式の打ち合わせメモがあればトラブルが起きても自信を持って対応できます。

しかし、打ち合わせの記録は営業の人にゆだねられる部分もあるので難しいところ。希望に対して全くメモを取らない、図面の修正依頼が間違っているなど、不安がある場合は契約に進む前に候補から外しても良いかもしれません。

2.パース図で提案してもらう

完成イメージを表現できるパース図面は、打ち合わせがスムーズに進みます。外構全体を工事する場合はとくに、平面図だけでなくパース図での提案も合わせて希望すると良いでしょう。

3.現地で打ち合わせを行う

図面を見ながらの打ち合わせも大切ですが、現地に落とし込んだ時に不具合が発生しないかの確認はとても大切です。

以下の工事は現地で最終確認をしてミスを防ぎましょう。

  • 駐車場:乗り入れはしやすいか
  • フェンス:高さ・位置
  • ウッドデッキ:広さ
  • 門柱:表札・ポストの位置
  • 全体:素材の色

4.フェンス・塀は高さに注意

現地での打ち合わせにも紹介しましたが、フェンス・塀はとくに高さに注意が必要な工事です。目隠しとして設置されることも多く、高さのミスが起きると本来の機能が果たせない可能性があります。

高さのチェックポイント

  • 道路の歩行者から見た高さ
  • 道路の車から見た高さ
  • 庭から見た高さ
  • リビングからの高さ
  • 玄関からの高さ
  • ウッドデッキに座った高さ

必要な目隠しの高さは土地によって異なります。庭で居心地のいい場所からの目隠しを中心に設置計画をしていきましょう。

5.工事中の変更追加依頼はしない

外構工事は、打ち合わせをしてから完成するまでに、エクステリアメーカーや施工会社、職人などが間に入ることが多いです。スケジュール調整や材料の搬入日などが次々に決まっていくため、工事中(契約後)の変更は多くの人の手を止めることにつながります。

工事中の変更はミスにつながる可能性が高いです。また、どうしても希望がある場合は現場の職人に直接依頼することは避けて、打ち合わせを行った営業(プランナー)に相談して失敗を防いでいきましょう。

急がば回れ!外構工事はあせらず進めていきましょう

外構工事で「打ち合わせと違う」が起きてしまわないためには、しっかりと記録を残すこと。

工事が決まったら、変更依頼をしないこともとても重要です。もし、トラブルが起きてしまっても打ち合わせがしっかりできていれば解決もスムーズに進みます。

打ち合わせ通りではあるけれど、「なんか思っていた感じと違う」「せっかくの新築なのに気に入らない」と後悔の声もある外構工事。我が家に合った業者探しに時間を使い、事前の完成イメージを持つことが大切です。

外構工事はあせらずじっくり進めて理想の庭づくりを目指していきましょう。

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