ガーデンデザイナーの庭ブログ

ムスカリが増えすぎると困る庭の特徴3選!コスパ最高の球根を使いこなそう

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ムスカリの繁殖力が凄くてびっくり!このまま増やしたら困る植物なの?

植えっぱなしでも育つムスカリはどんどん増えていくけれど、焦らなくて大丈夫。増えすぎて困らないために、ムスカリに適した場所に植えているのかを確認しておこう。

この記事のポイントまとめ

  • ムスカリは球根と種で増える
  • 繁殖力は強いが焦らなくて大丈夫
  • 撤去に困る場所は「芝生」と「畑」

この記事を書いている人

この記事を書いている私は、園芸店やガーデンデザイン事務所で働いていました。我が家の庭でも、今年たくさんのムスカリが咲いてくれました。

チューリップとムスカリを植えた春の花壇
【画像】チューリップとムスカリが咲く春の花壇

ムスカリは、春を感じさせてくれる人気の秋植え球根の一つ。見た目もかわいらしいムスカリは、大量繁殖して困るという声はあまり耳にしません。

しかし、咲かせたい場所ではないところから生えてしまったり、家庭菜園に混ざってしまったりすると、撤去に苦労することもあるでしょう。

春を感じさせてくれるムスカリの花を楽しむために、増えすぎると困る庭の特徴をご紹介します。ガーデニングを楽しむ参考にしていただければ嬉しいです。

ムスカリの基本情報

ムスカリの花
科名・属名ユリ科ヒヤシンス属
英名グレープ・ヒヤシンス
原産地地中海沿岸、西アジア、ヨーロッパ
分類秋植え球根
草丈10~30cm
開花時期3~4月ごろ
花色青紫色、水色、ピンク、白色、黄色
入手時期球根:秋9~11月ごろ、芽出し苗:3月ごろ
増やし方分球
耐暑性普通(35度以下)
耐寒性強い
【参考】ムスカリの基本情報について

ムスカリは、チューリップなどの秋植え球根の時期にお店に並びます。花の色は豊富ですが、繁殖している姿が最も見られるのは、ブルーが映える青紫色の「ムスカリ・アルメニアカム」という品種です。

ムスカリは球根と種で増える

ムスカリは球根と種で増える

ムスカリは植えっぱなしでも自然に増えていきます。これは、親球根に子どもの球根が複数育つ性質があるためです。

【図解】ムスカリは球根でどんどん増える
【図解】ムスカリは球根でどんどん増える

ムスカリが増える仕組み

  1. 秋に植えた親球根に子ども球根が複数つく
  2. 子ども球根が生長して新しい花を咲かせる
  3. 翌年以降に子どもは親となり新しい子どもをつける

球根を増やす方法は、葉が黄色くなった6〜7月ごろを目安に掘り起こして球根を分球させます。乾燥させた球根をネットなどに入れて涼しい場所で保管し、秋に植え付けると簡単に増やすことができますよ。

ムスカリを増やしたくない場合の対処法

【画像】ムスカリは種でも増える
【画像】ムスカリは種でも増える

ムスカリを増やしたくない場合の対処法は主に以下の3つ。

  1. 肥料を与えない
  2. 早めに葉っぱを切る
  3. 毎年掘り起こす

ムスカリを増やすためには、花が終わった後に「お礼肥え」を与えます。しかし、増やしたくないなら肥料は与えないか控えめにしておきましょう。

また、葉が枯れる前にカットすると球根に養分が戻らないため、子どもの球根が育ちにくくなります。ムスカリは花が終わると他の雑草に紛れてしまうため、撤去するなら花の時期に作業するのがおすすめです。

ムスカリは1〜2年で爆発的に増えて困ることはありません。翌年もキレイな花を咲かせるためには肥料も必要なため、2〜3年は庭での繁殖力を観察していきましょう。

ムスカリが増えすぎると困る庭の特徴3選

ムスカリは増えすぎる!増えると困る庭の特徴3選

ムスカリが増えてもすぐに困ることは少ないんだね。

とても丈夫で簡単には枯れないムスカリは、ゆっくりと、確実に増えていくイメージだね!

ほったらかしでも勝手に生えるムスカリは、コスパよく花壇をつくることができるメリットがあります。ただし、困る庭の特徴に当てはまっている場合は、植える場所や育てる数を検討していきましょう。

 

ムスカリが増えすぎると困る庭の特徴を3つご紹介します。

  1. 花後の枯れ葉が気になる庭
  2. 家庭菜園とのレイアウトに注意
  3. 芝生に種が飛ぶと除去が大変になる

①花後の枯れ葉が気になる庭

小さな花がブドウのように集まって咲くムスカリの花は、庭にかわいらしい印象を与えてくれます。草丈が10〜30cmと低いため、花壇や寄せ植えの手前に植えるとおしゃれなレイアウトが可能です。

しかし、ムスカリは花が終わると葉っぱだけが残る期間が3ヵ月ほど続きます。葉っぱは自然と枯れていきますが、葉が見苦しい印象を与えてしまうおそれがあるでしょう。

枯れ葉が気になるムスカリは、スタイリッシュに魅せたい庭で、目に付く場所に植えると花後の処理に困ってしまう可能性があります。

枯れ葉は少し見苦しいかもしれませんが、球根が栄養を蓄えるための大切な時期でもあります。気になる場合は早めに掘り起こして目立たない場所へ移植する方法も試してみてください。

②芝生に種が飛ぶと除去が大変になる

主に球根でどんどん植えるムスカリですが、こぼれ種でも増えることがあります。先日のマイガーデンで、芝生からムスカリが咲いたのですが、球根が芝生にしっかり入っていて撤去に苦労しました。

芝生からムスカリの花

芝生にして2年目の場所だったため、もともと土の中にムスカリの子球根や種が紛れ込んでいたのかもしれません。

こぼれ種で増えるムスカリは、思いもよらぬ場所から花が咲くことがあります。そのため、お隣との境界ギリギリに植えるのは避けた方が安心です。

③家庭菜園とのレイアウトに注意

ムスカリの葉っぱは、細長く「ネギ」に似ています。ネギとムスカリは同じ「ユリ科」に分類されるため、細ネギと混ざってしまうと区別が難しいです。

ムスカリの葉は食用にできないため、誤食に注意する必要があります。そのため、家庭菜園とムスカリを植える庭では仕切りをしっかりおこない、5m以上離して植えるのが安心です。

我が家ではもともとムスカリが植わってした場所を畑にしたのですが、掘っても掘ってもムスカリの球根が出てきて、撤去に苦労しました。

ムスカリの他、毒性が強いスイセンの葉も要注意です。ニラやネギ類と同じ庭で育てるなら、独立した場所やプランターで育てるのが安心ですよ。

コスパ最高のムスカリで春のガーデンを楽しもう

ムスカリの花 ブルーガーデン

簡単に育てられるムスカリは、ガーデニング初心者の方にもとてもおすすめの花です。2〜3年はほったらかしでも大丈夫ですが、そろそろ増えてきたかな?というタイミングで、どの程度のボリュームにおさえるか検討すると良いでしょう。

球根で簡単に増えるムスカリは「コスパ最高の花」でもあります。春を感じさせてくれる、かわいらしい花のムスカリを活用して、庭づくりを楽しみましょう。

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