ガーデンデザイナーの庭ブログ

チューリップの球根を植える時期はいつまで?時期外れでも咲いた例と球根の見分け方を紹介

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チューリップの球根を買ったけど植え忘れてしまった。

今から植えても大丈夫かな?

チューリップの球根は11月までに植えるのがベストなタイミング。

でも、植える時期が過ぎてあきらめるのはまだ早いかも!

チューリップをいつまで植えられるのかを紹介していくよ。

チューリップの球根を植える時期はいつまで?

この記事のポイントまとめ

  • 植え付け適期は秋(9月10月11月)
  • チューリップの主な開花条件は3つ
  • 12月:ギリギリ植えられる
  • 1月2月:凍結に注意する
  • 3月:寒さに当てていることが重要
  • 4月5月:芽が出ていれば育てるのもアリ

この記事を書いている人

この記事を書いている私は、たくさんの球根を取り扱う園芸店で働いていました。チューリップの時期には数百、数千と並ぶ球根の売り場に立っていたこともあります。(後に、ガーデンデザイナーへ転職しています。)

秋には数え切れないほどのチューリップの球根がお店に並んでいましたが、植え付け時期が過ぎると値下げをして販売することもありました。

「この値下げしたチューリップ、本当に咲いてくれるのかな?」という疑問から実際に植え付けしたことも。時期外れの冬や春にチューリップを植えた経験を参考にまとめてみましたので、チューリップの球根を植える時期で悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

チューリップを植える適期は秋

チューリップ球根の植え付け適期は秋

チューリップの球根が販売される時期は9月ごろ〜。植え付けのタイミングは、9月10月11月がベストです。

チューリップの球根と一緒に草花を植える場合もありますよね。地植えの場合は、寒くなる前に根をしっかり付けておくと冬越しがしやすくなるため、11月上旬には植え付けておくと良いでしょう。

プランターなど鉢植えの場合は、霜や凍結を避けられるのでクリスマスの寄せ植えを作る際に忍ばせておき春まで楽しめる仕様にするのもおすすめ。ただし、寒冷地など寒さが厳しい地域ではなるべく早めに植え付けるようにしましょう。

地域にもよりますが、紅葉が終わるまでを目安に計画するのがおすすめですよ。

チューリップの花が咲く条件は3つ

チューリップの花が咲く条件

様々な品種があるとても人気の高いチューリップは適度な大きさで小さな子供でも簡単に植えられます。簡単に植え付けができるチューリップですが、花が咲くための「花芽形成」には条件があります。

植え付け適期に植えられなかったチューリップの場合は、この条件を満たせないために咲かなかったり、枯れてしまったりするため注意が必要。

チューリップの花が咲く条件をクリアして開花確率をアップさせていきましょう。

【重要】5度前後の寒さに約2ヵ月あてる

チューリップの開花に必要な条件で重要なポイントのひとつは、寒さに当てること。目安として気温が5度前後の寒さに約2ヵ月あてる必要があります。

植え付け時期が遅くなると、この寒さに当てる期間が十分に確保できないという問題が発生します。因みに寒さに当てる条件は冷蔵庫に入れることでもクリアできます。

乾燥や腐食がない状態である

花が咲くチューリップ球根の見分け方
【参考】チューリップ球根の見分け方

植え付け時期を過ぎた球根は植えられる状態であることも事前にチェックしていきましょう。球根の状態が悪いと病気や害虫(アブラムシなど)が付く原因にもなります。

球根をチェックするポイントは以下の通り

  • 球根に重さが感じられるか
  • 軽くてカサカサの状態になっていないか
  • 球根が茶色くなっていないか
  • カビが付いていないか

植え付け時期が遅くなっても緑の芽が頭から出ている場合は葉が成長する可能性が高いです。下記で紹介しますが、球根が生きていれば育てて翌年以降に開花させる方法もありますよ。

適度な水分があり根を伸ばせる

チューリップを開花させるためには、根を伸ばして花芽を成長させる必要があります。水をやり過ぎると球根が腐ってしまうため、水はけの良い培養土などに植え付けると良いでしょう。

地植えの場合は十分な土がありますが、プランターの場合は球根の下に10cm以上の土が入るように植えると良いでしょう。水やりが不安な場合は、ビオラなどを植えて土の表面を覆うようにすると管理が簡単になりますよ。

ビオラとの組み合わせ方法については下記で解説しています。

チューリップのおしゃれな植え方デザイン
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冬にチューリップの球根を植えるとどうなる?

チューリップの球根を冬に植えるとどうなるの?

冬にチューリップの球根を植える場合は、球根の保存状態をチェックしてから植えるようにしましょう。また、寒冷地など土が凍る地域では、なるべく日当たりの良い場所に植えるのが安心です。

冬以降にチューリップを植えると開花の可能性が低くなりますが、年内なら十分間に合うという地域は多いですよ。

12月に植えられる地域は多い

「チューリップを12月に植えても良いですか?」

「大丈夫です!」

近くの園芸店で値下げされたチューリップを買うなら、12月はむしろ穴場かもしれません。ただし、12月に球根を購入する場合はパッケージではなく球根の状態をよく確認してから購入しましょう。

12月に植える場合、「2ヵ月寒さにあてる」という条件は十分クリアできます。球根が凍る可能性がある地域では防寒対策としてバークたい肥などでマルチングをすると良いでしょう。

状態が良いものを選別したということもありますが、12月に植えた球根でも春にしっかり咲いてくれましたよ。

チューリップの球根を1月~2月に植える

チューリップの球根を1月〜2月に植える場合、「2ヵ月寒さにあてる」条件はギリギリクリアできます。しかし、土が凍っていたり雪が降り積もっていたりとそもそも植えられないということも。

また、この時期になると球根から芽がしっかり出てしまっているかもしれません。出始めている芽は土から出して球根部分を土でしっかり固定して植え付け、凍結が心配な地域ではマルチング材を敷いておきましょう。

1月以降に植え付ける場合、花が咲かなかったり、開花時期が通常よりも遅れたりする可能性が高まります。メインの花壇を避けるなど、咲いたら良いなという気持ちで植えてあげて下さい。

春にチューリップの球根を植えるとどうなる?

チューリップの球根を春に植えるとどうなるの?

春にもチューリップの球根を植えられるのでしょうか?チューリップの開花時期でもある春に球根を植えて育てる方法について紹介します。

チューリップの球根を3月に植える

チューリップの球根を3月に植える場合、咲く確率はかなり低いでしょう。球根の状態が良ければ、冷蔵庫で2週間ほど冷やしてから植えると小さな花を咲かせてくれるかもしれません。(※本来は2ヵ月必要)

チューリップの種類にも色々ありますが3月になり暖かくなってくると早めに咲く「早生品種」の花芽がそろそろ上がってくる時期でもあります。

因みに同じ秋に販売されるクロッカスやムスカリは早春の3月に開花時期を迎えます。一方でユリは植え付け時期が3月までと長く、同じ秋に販売される球根でも植え付け時期や開花時期は異なります。

チューリップの球根を3月に植えたことがありますが、開花率は5%以下。花色は黄色や白色といった単色で一重品種でした。

チューリップの球根を4~5月に植える

4〜5月は、チューリップの開花時期。スイセンやヒヤシンスの花も咲き終わり、遅咲きのチューリップでも5月に開花します。

残念ながら4月5月に球根を植えて咲く可能性はかなり低いでしょう。

しかし、この時期に残ってしまっても芽が出ていれば球根が生きている証拠。芽を土から出した状態で植えて球根を太らせれば翌々年以降に花を咲かせてくれる可能性がありますよ。

チューリップの球根は状態ごとに振り分けよう

チューリップの球根は状態ごとに振り分けよう

咲き終わったチューリップ球根を管理するコツについて簡単に紹介します。植えるタイミングが遅れたチューリップの中には「花が咲かなかったけど葉っぱが出た」ということもあるはず。

葉が出たけれど花が咲かなかったチューリップの球根も正しく育てれば翌年以降に立派な花を咲かせてくれますよ。チューリップの球根は状態に合わせて振り分け、保存していきましょう。

芽が何も出なかった

春になっても芽が全く出ない球根は、枯れてしまっているため残念ですが球根を撤去して新しい草花を植えていきましょう。

葉は成長したけど花が咲かなかった

葉っぱは出たけれど花が咲かなかった場合は、球根は生きているものの花芽形成の条件が不足していたと考えられます。

葉が出ている場合は、肥料(お礼肥え)を与えて球根を太らせていきましょう。

肥料を与えて葉っぱが黄色く枯れるまで待ってから掘り起こすのがポイントです。掘り起こした球根は葉を取り除き、ネットなどに入れて風通しの良い日陰で保存しましょう。

チューリップの肥料:マガンプKなら中粒タイプがおすすめ

ハイポネックス マグァンプK 中粒

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写真の原種チューリップは、小さいながらも植えっぱなしで翌年も咲いてくれました。ガーデニングのスタイルに合わせて春に咲くチューリップを楽しんでいきましょう。

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